ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツのサマー・エキシビションに行ってきた
2015年06月4日 by 編集部(女)
こんにちは。英国ニュースダイジェスト編集部インターンの(女)です。アート好きの皆さん! 夏の一大イベント、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツが開催する「サマー・エキシビション」の季節となりました。今回は一般公開前のプレス・ビューに行ってきたので、ご報告させていただきます。
まず初めに、サマー・エキシビションとは1769年から続く伝統あるエキシビションであり、古くは大画家であるターナーやレノルズらも出展したとか。来場者は作品を観たり、吟味するだけでなく、購入することも出来ます(一部除く)。そしてその収益の一部は同美術館の大元である美術学校の運営費に充てられ、若いアーティスト育成に役立てられているのです。
では、そろそろ今年の見どころなどをご紹介しましょう! 会場に行ってまず目を引くのは、中庭にある鉄で作られた大きなオブジェ。これは雲をイメージしたそうです。高さ6メートル、そして何千個もの四面体からなる総重量25トンのこの作品はとにかくすごい迫力です。
次に来場者が目にするのは、エントランスを抜けると現れるカラフルな階段。思わず写真を撮らずにはいられません。
今年は1万2000以上もの応募作品の中から厳選された約1200作品が展示されています。今回、展示会場のコーディネーターを務めたのは、アイルランド生まれの英国人アーティストであり、教育者としても活躍しているマイケル・クレイグ=マーティンさん。彼のポップで遊び心がありながら緻密に計算された空間づくりに魅了されました。
例えば、こちらのビビッド・ピンクの空間。マーティンさんによると、このピンク色は一見奇抜な色に思われるかもしれないけれども、ほかの色を強調させる効果があり、作品をより引き立てているのだそう。また、展示する作品のサイズには相当こだわったとのこと。
またこちらは、個々の作品を生かしつつ、周囲の作品との関係性を大事にした展示。作品全体がお城の形になるよう展示してあり、マーティンさんの遊び心が感じられる空間の一つです。
今年のエキシビションでは、日本人の作品も何点か展示されています。こちらは、建築家である隈研吾さんの「Image For Château La Coste」という作品。彼らのように世界の舞台で活躍している日本人を見ると、とても誇らしく感じられますね。今回のプレス・ビューにおける説明の際、何度ジャパン、ジャパニーズという言葉を聞いたか。そのたびにうれしい気持ちになった私なのでした……。
一般公開は6月8日から8月16日までとなります。さぁ皆さん! この夏、アートの世界にどっぷり浸ってみてはいかがでしょうか。(女)
Summer Exhibition 2015
6月8日(月)~8月16日(日)
10:00-18:00(金は22:00まで)
£12
Royal Academy of Arts
Burlington House, Piccadilly, London W1J 0BD
Tel: 020 7300 8000
Piccadilly/Green Park駅
www.royalacademy.org.uk/exhibition/summer-exhibition-2015