英国各紙のエイプリル・フール2015ウソ記事

2015年04月01日 by 編集部(籠)

皆様こんにちは。英国ニュースダイジェスト編集部の(籠)です。本日はエイプリル・フール。英各紙は毎年恒例のウソ記事を掲載しました。目立ったものから紹介していきます。

棚の上にある商品を取るにはトランポリンをご利用ください

「デーリー・エクスプレス」紙

大手スーパーのテスコが、身長が低い人でも棚の高いところにある商品に手が届くようにと店内にトランポリンを配置することを決定したと報道。「売上も飛躍」「顧客はこの機会に飛びつくはず」と、トランポリンだけに「飛ぶ(Jump)」に掛けた言葉を記事内に散りばめています。見た瞬間にウソって分かる写真のいかがわしさが半端ない。

「デーリー・エクスプレス」紙

モデルさんがスーパーの店内で楽しそうに飛び跳ねています

サイモン・カウェル氏が5ポンド紙幣の肖像に

「サン」紙

「Xファクター」などの人気オーディション番組を手掛けるTVプロデューサーのサイモン・カウェル(55)が、限定的に発行される5ポンド紙幣の肖像に使われることになったとの報道です。「僕を大事に扱ってね」という、いかにも嘘くさいカウェルのコメントまで掲載しています。

「サン」紙

右端にはカウェル氏の肖像が、左端にはXファクターの風景が描かれている

プチプチで猿の攻撃から身を守る

「デーリー・メール」紙

イングランド南部にある野生動物園「ロングリート・サファリ・パーク」では、野生の猿による攻撃から身を守るために、気泡シート(日本語で「プチプチ」とか言う包装シートのこと)を提供しているとの記事です。利用者は10ポンドで購入し、これで自家用車を包んでもらって保護するんだそう。よくもまあこんなことを思いつくなと感心してしまいます。

「デーリー・メール」紙

きっとこれ本当に気泡シートで車を包んで撮影したんですね

総選挙が接戦だからこんなものつくりました

「デーリー・ミラー」紙

与野党が大接戦を演じることが予想されている5月7日の下院選挙。いずれの党も過半数が取れず、連立政権が組閣されるまで権力の空白状態ができてしまうことを阻止しようと、「推測局」なる新しい機関が創設されることになったというニュース。ツイッターやフェイスブックを調べて、英国民は実際のところ誰に権力を握って欲しいと考えているかを分析するんだとか。

「デーリー・ミラー」紙

記事の終わりに「関連記事は8ページへ」みたいなことが書かれていて、実際に8ページには「馬鹿だけがこの計画に疑問を持つだろう」と書かれた社説が掲載されています

寝落ちした読者を叩き起こす機器を開発

「デーリー・テレグラフ」紙

英国の大型書店フォイルズが、ブックマーク(英語で「しおり」のこと)ならぬ「ブー・マーク」という新商品を開発したと紹介。枕元で読書している間に寝落ちした人を叩き起こしてくれるんだそうです。読者の呼吸をモニターしていて、寝たと判断するとアラームが鳴るのだかとか。7.99ポンドなり。なんか本当にありそうだな、こんな商品。

「デーリー・テレグラフ」紙

イメージ写真に米作家レイモンド・チャンドラーの「大いなる眠り」を使っているところが憎い

クラークソンが良い人になった

「ガーディアン」紙

英国でここ最近英メディアをお騒がせしていたのが、喧嘩騒ぎを起こした末に人気自動車番組「トップ・ギア」の司会者を降板になったジェレミー・クラークソン(54)。「ガーディアン紙」は、クラークソンが「英国民の信頼を取り戻すために」との理由で、今後は地球に優しいエネルギーの利用と、道路の安全、異なる文化や宗教の人々の間の相互理解を促進するために注力するとの考えを発表したと伝えています。「トップ・ギア」で排気量の多い車をブンブン乗り回して、差別用語を連発していた彼への完全な当てつけですね。

「ガーディアン」紙

冗談にしては取り扱い方がでか過ぎる

レスター大学が「リチャード王大学」に

「インディペンデント」紙

こちらも時事ネタ。先日、リチャード3世の遺骨の再埋葬式典がイングランド中部レスターで行われたことを受けて、レスター大学が2016年9月より「リチャード王大学」に改名することを計画していると伝えました。この改名によって海外留学生の関心を高めるなどの効果が認められた暁には、名門ケンブリッジ大学にある「スティーブン・ホーキング理論宇宙論研究センター」も、ホーキング博士の伝記映画「博士と彼女のセオリー(The Theory of Everything)で主演を務めた俳優の名前を取って「レッドメイン宇宙協会」への改称を検討しているとのこと。この「レッドメイン宇宙協会」のところまで読んで初めてウソ記事だと分かりました。

「インディペンデント」紙

パッと見ただけではウソ記事って分からない


エイプリル・フール万歳! (籠)

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