女性社員ばかりの会社で必要な6つのマナー

by 編集部員(籠)

皆様こんにちは。英国ニュースダイジェスト編集部の(籠)です。突然ですが、つくづくロンドンの日本人社会って女性の存在感が際立っていると思いませんか。

とりわけ、駐在員ではない、いわゆる「現地組」には女性で活躍している人がたくさんいらっしゃいますね。お仕事を通じてお会いする日本人も、誰かの誕生日会などで新しく知り合う日本人も、10人知り合ったらそのうち7、8人ぐらいは女性ではないでしょうか。

英国ニュースダイジェストのオフィスも女性であふれていて、実は男性スタッフは私一人のみ。お陰様で女性と接するマナーについて、お姉さま方には随分と鍛えられています。そこで実体験を振り返る意味も込めて「女性社員ばかりの会社で必要なマナー」をまとめてみました。「俺、もしかすると女性社員たちから嫌われているかも」と日ごろ感じている男性の皆様は、こっそり参考にしてください。

● その1: 具体的なアドバイスはしない

会社に「私、最近太ってきちゃって」と、ときどき嘆く女性社員はいませんか。そういう人に「黄色って膨張色だからあんまり着ない方がいいですよ」とか「『禁煙しても体重増加しない方法』が書いてあるブログへのリンクを送りましょうか?」と言うと、「あんた、覚悟しいや」と、「極道の妻たち」の岩下志麻みたいなドスの利いた声がオフィスをこだますることになります。女性が「太る」ネタを話している際に男性の方から具体的なアドバイスを提供するのはNG。そんなときは「君が自分自身を太っていると思っていたのを知って僕はとても驚いているのさ」という感じで外国人風に肩をすくめてその場をやり過ごしましょう。

いざというときのためにこのポーズを練習しておきましょう

いざというときのためにこのポーズを練習しておきましょう

● その2: 肯定も否定もしない

女性ばかりの職場で働いていると、現場視察、打ち合わせ、打ち上げ、出張などで女性社員と2人きりで出掛ける機会がどうしても多くなります。そうすると「君たち、実はデキているんじゃないの?」とからかう外部の人が1人や2人は必ずいるんですよね。で、女性の心は本当に複雑で、そういうときにこちらの方から「えーっそうですか。カップルに見えますかねー。まいったなー」とまんざらでもない雰囲気を少しでも出すと「キモいからその照れ笑い止めて」とドン引きされるのに、一方で「イヤイヤイヤイヤ、こ、こ、こんな奴とは全然、絶対、ぜーったい、神に誓って200%ありえませんっ」と全否定すると「それは女性に対して失礼」とスネられたりします。こんなときは、リアクションを相手に委ねましょう。そうです、相手に「こんな男とは絶対あ・り・得・な・い」と言わせてから「〇〇さん、そんな言い方しなくてもいいじゃないですかー」と逆に軽く傷付いたフリをするのが正解です。えっ? それもやっぱり気持ち悪い?

● その3: 外見について下手なこと言うぐらいなら黙ってた方がいい

女性の外見を褒めるのって、どうも高等技術がいるようです。慣れていない人が試しても、上手くいくことはありません。僕もうちの会社の女性社員を喜ばせたい一心で「今日の化粧は珍しく気合入っていますね」とか「昨日テレビで同じようなアクセサリーを着けた未開部族のドキュメンタリーやってましたよ」と褒めてあげたのに、なぜかそれから数日にわたり口を聞いてもらえなかったことがあります。いまだに何であんな仕打ちを受けなきゃいけなかったのか納得いきません。ともかく、慣れていない人は、女性の外見についてのコメントは差し控えた方がいいようです。

● その4: 身体的・心理的距離感を向こうに合わせる

男性と比較すると、女性は各人によって身体的・心理的距離感の取り方に大きな差があるように感じます。朝一番で「私の夫のイボ痔がね」と話し出す人から、男性と食器を共用することを「間接キス」であるとして忌避する人まで様々。共同プロジェクトなどを通して前者タイプの人と接する時間が長くなるなどして「このオフィスでは下半身ネタOKなんだ」と錯覚したままで後者タイプにイボ痔について延々と語ろうものなら、数分後には人事部から内線で呼び出しを受けることになるので気を付けましょう。

● その5: ワイルドは許されない

僕はつい最近まで「ワイルド」というのは男らしさを評価するための褒め言葉だと思っていたのですが、女性社員たちに聞き取り調査を行った結果、「ワイルド」という単語が褒め言葉として適用されるのはブラッド・ピットや浅野忠信といったごく一部の男性のみであるということが判明しました。一般的な男が胸毛をさらけ出したVネックを着用したり、ジャンク・フードをムシャムシャ食べ歩きしたりすると害虫扱いされるだけなので控えましょう。

胸毛をさらけ出したVネックを着用

こういう格好はごくごく限られた男性にしか許されていないそうです

● その6: イギリス人男性もやっているからって挨拶代わりにほっぺたにキスしない

どうやらあの行為を日本人男性が取ることを日本人女性は認めていないようです。同僚がちょっとくだけた会合なんかで出会う外国人の方と挨拶する際にほっぺにキスされているからって自分も真似しようとすると、すぐさま平手打ちが飛んできます。

僕と同じように女性社員にあふれた環境で黒一点として仕事している男性の方々、一緒に頑張りましょうね。(籠)

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