GPデビューした

By 編集部員(籠)

今まで健康だけが取り柄だった僕も、ついにGPデビューを迎える日がやってきました。

ここで、「GPって何? 『グランプリ』の略?」と思った方へ。結論から言うと違うのですが、ともかく後で説明するので、もう少し我慢して読んでくださいね。

話を戻します。実は年明けからずっと、原因不明の、以下の症状に悩まされ続けていました。

・吐き気がする(僕の「オエッ」って声がオフィスの廊下中に響いていたみたいです)

・咳が止まらない(3音節以上続けて話すことができません)

・目が乾く(横文字で言うとドライ・アイ)

でも熱があるわけでもなく、しかもあまりに長くこれらの症状が続いているので、これはどうも単なる風邪ではないんじゃないかなと。

原因として思い当たるものがないわけではないんです。こういうこと書くと、また編集部の(月)さんから、「会社として恥ずかしいからそんなこと書かないでください」って怒られてしまうので控えめにお伝えいたしますが、実は年明けすぐに弊社オフィスにネズミが出てですね。

ネズミ強くて明るい元気者♪ ミッキ・マース♪ ミッキ・マース♪ ミッキ、ミッキ、マース♪

このネズミの糞アレルギーじゃないかって思ったんです。ちなみにネズミが出没したことに関しては、僕が、年末年始の休みの間中、食べ物を机の上に置きっぱなしにしていたのがいけなかったみたいで。周囲からは、「自業自得」とばかりに厳しい視線が向けられています。そんなオフィスの気まずい空気から逃れるためにも、診察を受けに病院に行ってみることにしました。

で、ここでGPの話。英国では、NHSなる国民保険サービスの制度の下、基本的に誰でも無料で医療サービスを受けることができます(素晴らしいの一言)。この「医療は無料」という点に加えて、日本の医療制度との大きな違いがもう一つ。それが、概して「一般医」と訳される「GP」の存在です。

日本ならば「四十肩だ。整形外科に行こうっと」「子供が風疹にかかったみたい。小児科に連れて行かなければ」「胃の調子が悪い。内科の先生に見てもらおう」といった感じで、症状からある程度自分で見当をつけて、頼りとなりそうなそれぞれ専門医への元へと向かうことになっていると思います。でも、ここ英国ではNO、NO、NO。四十肩だろうと、風疹だろうと、胃もたれだろうと、まずは誰も彼もが最寄りのGPの元へ行って、このGPに診察してもらってから、必要に応じて適切な専門医を紹介してもらう、という手順になっているのです(緊急の場合は除く)。

例えば四十肩の人にとっては、四十肩を治すノウハウなんか持っていない一般医に会った後でまた別の日に出直して真打ちの整形外科医に会わなければいけないなんて二度手間じゃないかとか、整形外科医は何でそんな登場するのをもったいぶっているのかとか疑問はいっぱいあるのですが、ともかくそういう制度になっているので、移民の取り締まりが厳しくなってきているここ最近の英国の社会事情も鑑みて、ここは黙ってこの国のシステムに従うことにしました。つまり、原因不明の病気の原因を探るため、GPに診察をお願いしにいくことになったのです。(続く)

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