本当にあった汚い話

By 編集部員(籠)

ロンドン南東部ニュー・クロスにある我がフラットに、新しい仲間ができました。

長らく空き部屋となっていた僕の隣室に、新しいフラットメイトがやってきたんです。ロンドンの大学で勉強するために祖国ナイジェリアから海を渡ってきた、22歳の男の子。名前は、ごめんなさい、発音が難しくてまだ覚えていません。お目目がクリンクリンしていて、とてもフレンドリーでいい人なんですが、一つ大きな問題が。

不潔なんです。

毎日ほぼ同じ服を着用し、一度使用した食器を洗わないまましばらく放ったらかしにしたりして、普段、ダイジェストのオフィスでばい菌扱いされている僕が「やだ、この人、不潔」って思うんだから、相当にレベル高いです。 どういう風に汚いか、ちょっとご説明しましょうか。お食事中の皆様、予めお詫び申し上げておきます。

部屋に招待する友人の数がやたら多い

彼の部屋の家賃は週に65ポンドと、ロンドンの駅前にある部屋にしては破格の安値であるがゆえにかなり狭く、日本でいう四畳一間に限りなく近いような大きさなんです。この部屋に、ほぼ毎晩のように、彼の友人たちが押し掛ける。しかもいっぱい。

この前、確実に7人は来てました。傍らでその様子を見ていると、「電話ボックスの中に何人入れるか」っていうギネスブックの記録に挑戦している人たちの姿と重なります。部屋の扉を開けたら、ツイスター・ゲームみたいな恰好して何とか部屋の中に全員が収まっている状態なのかもしれません。

うるさくするわけではないから友人を招待すること自体は別にいいんだけど、 ただ大勢の人間が共有キッチン・スペースを土足で歩き回るもんだから、拭いても拭いても床がすぐに黒ずんでしまうのには大変困っています。

料理の仕方がダイナミック

毎朝毎晩きちんと自炊するなど、若い男の子にしてはなかなかしっかりした面を持っている彼。でも、「あんた、料理するとき、しゃもじやフライパンを振り回したりなんかりしてんのか」と言いたくなるぐらい、キッチン・スペースの床に食べ物を落とすんです。しかも落としっぱなし。

さらには赤い色のスパイスを頻繁に利用するので、彼が料理した後の我が家のキッチンは、まるで惨殺な事件現場のよう。おかげで、夜中にこのキッチンでネズミを目にすることが増えました。

小便するときに、立ち位置がトイレから離れ過ぎている

本当に汚いのであんまり詳しく説明しませんが、トイレの床がよく沈没し始めたタイタニック号みたいになっています。

しかも便座を上げない

当然、便座が汚れます。何で上げないんだろう。

さすがに我慢の限界なので、ちょっと彼と話し合ってみたいと思います。やれやれ。(籠)

前の記事:
次の記事: