みんなで学ぶクリケット教室
2008年5月20日 By 編集部員(籠)
先日の日曜日、ロンドン市内で行われた、クリケット日本代表によるエキシビション・マッチ(ロンドンの地元チームとの練習試合)の見学に行って参りました。実はクリケットの日本代表は、今月23日から英領ジャージー島にて開幕する「ワールド・クリケット・シリーズ5部大会」への初出場を決めたために現在、遠征にやって来ているのです。
ただ試合会場に赴いてはみたものの、正直なところ、僕はクリケットのルールをよく知らなかったのです。困ってキョロキョロしていると、日の丸を巻いてこちらに向かって微笑んでいるMAさん(普段はダイジェストのオフィス向かいで印刷業を営んでいる方)を発見しました。
実はMAさん、弟さんがクリケット日本代表選手なんですね。気合いの入りっぷりにも納得です。せっかくの機会なので、この日はMAさんのご指導の下、試合観戦しながらクリケットについて学ぶことにしました。
まずは、スコア・ボードの見方から。
「TOTAL」は、このとき攻撃中のチームの得点数。
「1st INNS」は、現在は守備を行っているチームが前の回に挙げた得点数。この時点では、守備側が81点差で勝っていることになります。
「OVERS」は、ボーラー(野球でいうとピッチャー)による投球数の単位。1オーバー=6球で、1オーバーが終わると別のボーラーに交代しなくてはいけません。またこの日は50オーバーで試合終了、という規定になっていました。
「WKTS」は「ウィケット」と呼ばれる3本柱がボールによって倒された数を意味していて、野球でいえばアウトの数になります。アウト数が10に達すると、攻守交替です。
さあ、基本的なルールを学んだら、忘れないうちにさっそく実践。グラウンドの隅っこで、僕たちもクリケットを体験してみることにしました。
まず、ボーラーに憧れを感じてしまったTさん(昔、僕と同じ英語コースに通っていました)が、投球練習を行いました。
ボーラーは投げる時、写真のように真っ直ぐ腕を伸ばさなければなりません。
かつて高校球児だったKaさん(Tさんと同郷出身)は、バッツマン(野球でいう打者のポジション)の練習に勤しんでいました。
写真左から王貞治の一本足打法、種田仁のガニ股打法、「満塁男」の駒田徳弘のバッティング・フォーム。ちなみにクリケットにおけるバッツマンは、守備側が投げたボールが、ウィケットに当たらないようにバットで防ぐ使命を負っています。攻めながら守る、みたいなイメージでしょうか。だからバッツマンの構え方も、野球とは大分異なります。少なくとも、Kaさんみたいな打ち方する人はいません。念のため。
観客席では、Koさん(Tさんのフラットメイト)がヘルメットをつけたままビールを飲もうと試行錯誤を繰り返していて、MIさん(ダイジェストの大切な広告主様)は、もはやビールに飲まれていました。
あえていえば、応援の練習でしょうか。クリケットの試合は長時間にわたって行われるので、こんな風にリラックスしている観客の姿も多くみかけます
またこの日は、関係者の皆様にお話を聞く機会にもめぐまれました。まずは監督。
クリケット日本代表のヘッドコーチが、英国人って知っていましたか。リチャード・レイドラーさんです。
試合後には、クリケット日本代表選手団と一緒に記念撮影を。
日本にはクリケットのプロ・リーグがまだないので、皆さん、普段のお仕事の合間に練習を続けてきてこられたのだそうです。そしてついに今大会への初出場を成し遂げた。しかも開催地は英領ジャージー島。
これはもう、在英邦人が一丸となって応援するしかないでしょ。クリケット日本代表、チャ・チャ・チャ。(籠)
大会日程の詳細はこちらです↓
大会公式ウェブサイト www.cricketeurope4.net