新しくなったV&Aの子どもミュージアム「Young V&A」
イースト・ロンドンのV&A Museum of Childhoodが3年間の改修工事を完了後、「Young V&A」として7月1日に再オープン。以前のアンティーク感が漂う雰囲気も好きでしたが、どのように生まれ変わったのか期待を膨らませながら行ってきました。
入場して直感的に思ったのが、とても明るくポップな雰囲気になったこと。白を基調をしているせいか、色鮮やかなインテリアが目を引くデザインになっており、さすがV&Aといった感じです。入り口から見ると真っ先に目に入るのが、館内の奥にある螺旋階段と銀色の球体のようなオブジェ。その周りにはカフェがあり、天井方向に目を移すと自動車らしきものが吊り下がっています。両側に展示スペースがあるのは以前とは変わりませんが、「IMAGINE」、「PLAY」、「EXBITION」、「DESIGN」という四つのセクションに分かれています。
まずはグラウンド・フロアの左側、「IMAGINE」セクションから。このセクションは旧ミュージアムでも展示されていたアンティークのおもちゃがディスプレイされていたのですが、なんとなく展示品のクオリティが以前に比べてより高くなったように感じました。あとで調べてみると、2000点以上のアートやオブジェクトがサウス・ケンジントンのV&Aから移送され他のことで納得です。
また、新しく絵画の展示があり(旧ミュージアムではなかったと思います)、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」やメアリー女王より寄贈されたお肉屋さんの模型など、いわゆる「本物」が展示されていたことに驚きました。早い時期から「本物」のアートに触れてほしいというV&Aの本気が感じられます。
V&Aの子どもミュージアムといえば、ドール・ハウスがあったことが思い出されるのですが、新しいミュージアムにも展示されています。
「IMAGINE」セクションには「The Stage」というイベントスペースがあり、7月22日〜9月2日の毎週土曜日にStorytelling Saturdaysという語り聞かせのイベントがあるようです。
グラウンド・フロアの右側には「PLAY」セクションがあり、子どもたちが遊びながら創作できるアクティビティーがいろいろ用意されています。そして、ファースト・フロアの左側は「EXBITION」セクションが。10月から「Japan: Myths to Manga」展という日本関連のエキシビションが始まるということで、本サイトにはジブリ映画から歌川広重などの作品がハイライトとして紹介されており今から楽しみです。
ファースト・フロアの右側には「DESIGN」セクション。生活用品のデザイン性、機能性、持続性などに焦点を当てており、身近な移動手段である自転車、キック・スクーター、洋服、家具などが展示されています。
ゲームなどのエンターテイメントにもデザインが欠かせないということで、歴代のボード・ゲームの展示も。ビデオ・ゲームで遊べるスペースもあります。
ミュージアムでの楽しみのひとつは、ショップでのお買い物。V&Aらしくデザイン性の高いものが揃っており、プレゼントにも良さそうです。
ミュージアムを一周して思ったことは、以前よりだいぶ子どもが楽しめるアクティビティーがたくさん揃っていること。さらに展示物がアップグレードされ、大人もかなり楽しめるようになっています。イースト・エンドにお出かけの際にはぜひ足を運んでみてください。(縞)
Young V&A
Cambridge Heath Rd, Bethnal Green, London E2 9PA
www.vam.ac.uk/young