ロンドン・マラソンの舞台裏(前編)
by 編集部員(籠)
皆さんこんにちは。英国ニュースダイジェスト編集部の(籠)です。パリ・マラソンの興奮と筋肉痛も冷めやらぬうちに、ロンドン・マラソンの取材に行ってきたので、その報告記をお伝え致します。
生まれて初めてのマラソン体験となった、2013年のロンドン・マラソンから早一年。今年は参加者としてではなく、取材者として大会に密着です。
朝早くからスタート地点に陣取ってみると、さっそく視覚障碍者部門から出場の道下美里選手が、伴走者を伴って準備運動代わりのジョギングをしているところを目撃しました。車椅子選手、視覚障碍者選手、そして競技者部門の男女選手が皆一斉に同じ場所で準備しているところを見て、マラソンという競技の普遍性を改めて知った次第。今さらながら、皆同じコースを同じ距離だけ走るっていうのはやっぱりすごいことだと思いました(早朝からちょっぴり感動しちゃった)。
またスタート地点付近では、前説みたいな扱いで人気ショーの「ストンプ」のパフォーマンスが行われたり、ベルをガンガン鳴らす「お触れ役」のおじさんがなぜか待ち構えていたりと、応援に来た観客を飽きさせない工夫がたくさん用意されていました。こういうエンターテイメント性も、さすがだなと。
この日観客から一番の注目を浴びていたのは、競技者部門の男子選手の部。とりわけ、ロンドン五輪の長距離種目で金メダルを2つ獲得し、今回初マラソンに挑戦する「モー」ことモハメド・ファラー選手が人気ぶりはすごかったです。スタート地点に彼のお面を被ったファンがいて、また「モー」も姿を表すや否や観客に盛んに手を振るなどしてそうしたファンの期待に応えていました。
こうしたお祭りっぽい雰囲気の中で、観客や一般走者が皆でそろってカウントダウンをして、いよいよスタート。ランナー全員を見送った僕は、今度は猛ダッシュでゴール地点へと移動しました。(続く)