駅員と警官に取り囲まれた パート1

By 編集部員(籠)

幼い頃から、臆病で意気地なし、草食系男子の草分け的な存在であった僕は、警察沙汰とは縁遠い人間だと思っていました。

タバコをくわえたことさえなければ、万引きも、カンニングもしたことがない。真雪のような真っ白な経歴。その僕が、警官を含む複数の人たちに取り囲まれることになるなんて……。

いつもの通勤日と同じように、ニュー・クロスの自宅を出発して、チャリング・クロスの鉄道駅に到着してからのこと。改札でオイスター・カードをスワイプしたら、行く手を遮られちゃった。

改札

いつもの通り、写真はあくまでもイメージです

側に立っていた随分と童顔の駅員さんに、「出られないんですけど」と言うと、「ちょっとこっちへ来なさい」との命令口調とともに、プラットフォーム先端にある検問所のようなオフィスへと誘導される。すると、中から映画「ラスト・キング・オブ・スコットランド」のアミン大統領に似た顔した駅員が出てきた。

アミン大統領

この憎ったらしい顔がよく似ていたと思う

しかもこのアミン大統領、「切符代金を払いなさい」と言うではありませんか。いやいやいや。私しゃオイスター・カードを持ってるじゃありませんか。何を仰る、アミン大統領。

アミン大統領

アミン大統領の別カットも用意しました

聞いてみたところ、僕がオイスター・カードを利用して購入したトラベル・カード(つまりは定期券ですな)の使用期限が、昨日で切れてしまっていたとのこと。でもね、アミン大統領。そんなこともあろうかと、それとは別に、オイスター・カードを使って10ポンド分の「Pay as you go(回数券とか当日券に当たるのでしょうか)」を購入してあるはずなんですけどね。

えっ? Pay as you goの残りがもう30ペンスしかないって? それはごめんなさい。でもそこから今日の運賃が引かれて、後でマイナス分をまた補充すればいいっていうのがオイスター・カードの仕組みだったんじゃないの? 何だって? ロンドン地下鉄はマイナスのクレジットを受け付けるけど、地上線ではできないって? なんで列車が地上に出た途端、サービスが低下するの? オイスター・カードって、日差しに弱いの?

そこから、議論の応酬が始まりました。(続く)

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