テニスのウィンブルドン選手権: ボール拾い係の練習を見学してきた
by 編集部(籠)
皆様こんにちは。英国ニュースダイジェスト編集部の(籠)です。いよいよテニスのウィンブルドン選手権における男女シングルスの組み合わせが発表されましたね。イギリスにもついに夏がやって来た。
今大会が開幕する1カ月くらい前に、特集記事「ウィンブルドン選手権を支える黒子役たち」の取材のため、ボール・ボーイ / ガールの練習場に見学に行ってきたので、報告申し上げます。
皆さんは「ボール・ボーイ / ガール」と聞いてすぐにピンと来ますか。簡単に言うとボール拾い係です。拾うだけじゃなくて、選手にボールを渡したりもする。
テレビでよく見ていただくと分かると思うのですが、ウィンブルドン選手権のボール拾い係の動きのキレってハンパないんですよ。忍者のようにスタスタっと走ってボールを拾ったかと思えば、ロボットみたいにカチコチした動きでボールを選手に投げる。
あのボール拾い係たちの正体は、地元の学生たち。ものすごい厳しい訓練を受けているんです。あっ、テニスじゃなくてボール拾いの訓練ね。練習場に行ってみると、そこで待ち構えていたのはたくさんの少年少女たちと複数の鬼教官。
いや誤解のないように言っておくと、この鬼教官じゃなかったボール拾い係のコーチの方は、取材のためインタビューさせていただいている最中はそれはそれは良い方だったんですよ。でも練習が始まると人格がドSに急変。声がちょっと低くなって、眉間にしわ寄せて、「ちょっと55番、何やっているの」みたいな。人を番号で呼ぶのって、ここか刑務所ぐらいなもんでしょうね。
そして、ここにいる少年少女たちの打たれ強さといったら山のごとしです。サーキット・トレーニングみたいなことをやった後に、実戦形式でボールを拾ったり投げたり得点めくりをやったりしながら、怖い顔した大人たちに散々怒られても全くめげず。このピリピリした緊張感を乗り越えて、世界のウィンブルドン選手権に臨むということなんでしょうな。
ウィンブルドン選手権のボール・ボーイ / ガールの練習風景を写した写真は、英国ニュースダイジェストのフェイスブックにもUPしています。あとウィンブルドン選手権の開催期間中、各選手と一緒に、どうかボール・ボーイ / ガールにもご注目ください。ものすごくキビキビしてるから。
それではごきげんよう。(籠)