ロンドン大火 350周年記念展「Fire! Fire!」

ロンドン・ミュージアムで開催中のロンドン大火350年記念展「Fire! Fire!」に行ってきました。

このエキシビション、4日間ものの間、ロンドンの街が燃え続けた大惨事だったにも関わらず、ウェブサイトを始め、関連グッズなどのデザインがポップで可愛らしい仕上がりなのです。(日本で同じようなことをすると不謹慎などと言われてしまいそうですが……。)

エキシビションもまるでアート・ギャラリーのような雰囲気。子供から大人まで楽しみながら、当時のことを分かりやすく学べるような仕組みになっています。

ロンドン大火の史実については、シティ公認ガイドの寅七さんのコラム「シティを歩けば世界が見える」を参照していただくとして、今回はそんな遊び心いっぱいのエキシビションについてご紹介します。

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エキシビションは、家屋が木造建築で道幅も狭かった当時のロンドンの街を再現したところから始まります。そこを抜けると舞台はロンドン大火の火元、プディング・レーンのパン屋へ。

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火元はプディング・レーンにあった王室御用達のパン屋のイメージ。2階で寝ているのは店主のトマス・ファリナーでしょうか?

火が4日間に渡り、どのように燃え広がったのかひと目で分かるパン型の地図も!
火事で焼け尽くされてしまったところを、パンの焦げ目で表現しています。

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火災発生から鎮火まで段階的にどのあたりまで燃えていったのか、とても分かりやすい地図。

当時、使用されていた道具を使ってのタッチパネル式の「火消しゲーム」もあります。遊びながら当時の消火活動の難しさを実感。バケツに入れた水ではもはや難しい……。

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消火に効果的なツールはどれ?

エキシビションの後半は、公文書や日記、欧州各国の新聞や、がれきから発掘された生活用品などが多く展示。人々が何を家から持ちだして逃げたのか、当時、大火事になった原因は何だったと思われていたのか、貴重な資料から伺い知ることができます。
ロンドン大火後は、木造建築が禁止されるなど建築に関するルールが変わっていきます。
そしてエキシビションは、大火後のロンドンの街がどのように復興を遂げたかで締めくくられます。

充実した時間を過ごしたあとは、お待ちかねのおみやげショップへ。
関連グッズもポップで可愛らしいものが揃っています。アイテムによって「Hot! Hot!」とキャッチフレーズが変わり遊び心たっぷり!

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エコバッグ £2、オーブン・グローブ£12、マグカップ £10

最後に、お時間があったらぜひ寄っていただきたいところがあります。
ミュージアム外のRotunda Gardenをぐるっと丸く囲んでいる壁におみやげグッズでも使われている家々のイラストが壁紙のように施されているのですが、
そのなかに6匹の「Sparky the cat」が隠れています。土の中に宝物を埋めていたり、家の中で昼寝しているお茶目な猫を探してみてください!

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エキシビションは2017年4月17日まで。
イベント情報はこちら
http://www.news-digest.co.uk/news/listing/details/1056-Great-Fire-of-London-fire-fire-exhibition.html

ロンドン大火から350年 記念イベント「London’s Burning Great Fire 350」
http://www.news-digest.co.uk/blog-uk/2016-09-02-great-fire-350/

ロンドン大火の歴史についてはこちら
「シティの小便小僧」
http://www.news-digest.co.uk/news/columns/city/11044-1394.html

「水道ポンプと公園のベンチ」
http://www.news-digest.co.uk/news/columns/city/15516-1466.html

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