川柳道場2008~インターン編~
2008年7月1日 By 編集部員(籠)
今年もやってきました。川柳道場のお時間です。英国ニュースダイジェストの社員たちが仕事や人生をテーマにした川柳を発表し、そして批評を行うことで己を高めていこうという趣旨の下で2007年7月に開講したこのコーナー、昨年に引き続いて講師を担当するのは私、(籠)です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
さっそく歌の詠み手として、まずは6月より我が社でインターンを始めたUさんにご登場いただきましょう。履歴書には、オーボエとネット・サーフィンが趣味と書いてありました。自分ならではの強みを生かして、優雅かつアップ・トゥ・デイトな一句を期待します。それではUさん、どうぞ。
Uさんには今後大きく飛躍して欲しいと切に願うからこそ、あえて厳しいことを言わせていただきます。社員の大多数を占める女性の先輩たちに気に入られようとする下心が作品全体から滲み出ていて全くダメ、こんなのマイナス10点です。ジャーナリストたるもの、真実を追究する使命を負っています。時には意を決して、太い人には「太い」とはっきりと伝えるのが、これからのあなたの仕事となるのです。早速、明日から実行してみましょう。
冒頭から説教臭くなってしまいました。Uさんにはもう1回だけチャンスをあげましょう。さあ気持ちを切り替えて、次の一句に行ってみよー!
一流のスポーツ選手になると、観客の声が一切耳に入らなくなると聞きます。Uさんはまだその奥深さに気付いていないでしょうが、虫に反応を示すかどうか、実はこれが試金石となっているのです。今はまだ明らかに小動物ごときに気を取られているのでマイナス10点ですが、私たちの頭上を飛び交うこの虫たちの存在を忘れたとき、私はUさんを一人前として認めようではありませんか。
次にご登場いただくのは、同じく6月からインターンとして働き始めたFさん。特技はフルートと数独とのこと。緻密な推理に裏付けられた優しい音色を奏でるような一句を期待します。Fさん、それではどうぞ。
編集部に置いてある壁時計は、なぜか何度直しても翌朝になるとまた数時間遅れているんです。ていうか時計がずれているのに気付いたら、のんびり歌なんか詠んでないで修復するなり新しい電池買ってくるなりしてください。「気付いた奴が直す」、これが我が社のスピリットです。あ、それとマイナス10点つけておきましたから。とっとと次の句読んでください。
僕がマーマイト(食パンなどに塗る英国ならではの食品)大嫌いなので、問答無用のマイナス10点。あのニオイを嗅いだだけで、「オエ」ってなります。
ということで現在の途中経過は
Uさん……-20点 Fさん……-20点
2人ともあまり芳しくない成績ですが、毎年出だしはこんなもんなので、ご心配なさらずに。さて読者の皆様は、「川柳道場2008」お楽しみいただいたでしょうか。私は、これから次週分の採点に取り掛かります。それではまた来週。(籠)