ドイツ語、習い始めました。

2008年11月4日 By 編集部員(肉)

みなさま、グーテン・タークです。いつもおなじみの(籠)さんに代わり、ただいまドイツでの新規事業立ち上げのため、ドイツ・ダイジェストに大陸ナガレの身となった(肉)が担当させていただきます。今回は、ドイツ語をまったく知らないわたしがショック療法的に覚えたドイツ語についてお話したいと思います。

① Drücken ドルッケン「押す」

ドイツ・ニュースダイジェストのオフィスがある街、デュッセルドルフに着いた初日のこと。初めてのドイツ、見るもの・聞くものすべてに「ドイツ」を感じ、はしゃぐ(肉)を見て、ドイツ在住歴20年の弊誌スタッフHさんが「ドイツではどこに行っても、鍵を右に回してドアを引いて開けるんですよ」と(自慢そうに)教えてくれました。おお、鍵の開け方まで統一するとはさすがお堅い国民性で知られるドイツではないかと、しこたま感心したものです。

ところが。その後ひとりになり、寝床のあるビルの周りを散歩してからいざ中に入ろうとすると……鍵が開かないのです。Hさんのお教え通り、いくら右に回しても、全身の体重をかけてドアを引っ張っても、びくともしない。通行人たちからの不信な視線を背中に感じながら、そしてHさんへの呪いの言葉をつぶやきながら、唯一連絡先を知っていたドイツ・スタッフSさんに電話すると、「左に回して押すのよ、そこのドア」との答えが。しかもその日はロンドンに出張していたSさんに、国境を越えて鼻で笑われました。

そして翌日、Hさんに「話が違うじゃないですか」と半べそで訴えると、「だって、ドアにDrückenって書いてあるでしょう?!」と逆ギレされました。ええ、書いてありますとも。でも、それが「押す」を意味するなんて知らないです(怒)。もう一生この単語は忘れません。

ドア

これが問題のドアです。Hさんの教えと正反対の方法で開きます

② Drogerie ドロゲリー「薬局」

さてさて、前夜の呪いが効いたのか、Hさんが親切に「中央駅を案内してあげる」と提案してくれました。駅といってバカにするなかれ、この中央駅にはフード・ストールやパン屋、スーパーなどのお店がずらりと並び、とりあえず生活に必要なものを手に入れることができます。「わあ、英国のタブロイド紙まで買えるんですね」と感動していると、突然Hさんの「ああ、(肉)さん、ドロゲリはあそこよ」という声が頭上から降り注いできました。

さて、この時の顔面パンチを食らったような衝撃を伝えるために、Hさんのことをもう少しお教えしましょう。身長170センチのHさんは、日本人女性とは思えないほどくっきりした目鼻立ちの持ち主。さらに英・仏ダイジェストのスタッフ一同に男だと勘違いされたほどの美声の持ち主で、その貫禄たるや、平均身長180センチ(男)というドイツ人に囲まれても、決して見失うことがないほど。ちなみに握力は45で、バレーボールを握れます。

そんなHさんから発せられた「ドロゲリ」という言葉は、すぐにお腹をこわしてしまいそうな殺傷能力を持ってして私の脳裏に刻み込まれました(ちなみに、「薬局」という意味です)。これからしばらく、言葉の響きに負けながらの生活になりそうです。(肉)

ドロゲリ

これが噂のドロゲリ。正しい発音は「ドグァ(痰をきるような音)ゲリー」

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