ロンドン・マラソンの舞台裏(後編)
by 編集部員(籠)
4月13日に行われた、ロンドン・マラソン観戦記の続きです。
ロンドン・マラソンは、車椅子の部、視覚障碍者の部、競技者部門の女子、競技者部門の男子、そして一般走者という順番でスタートしていきます。で、スタート地点で一緒に写真撮影していたカメラマンの人も言っていたのですが、スタート地点で一般走者が元気に走り去っていくのを見送って、それからめちゃめちゃ急いでゴール地点に向かっても、車椅子部門、視覚障碍者部門、そして競技者部門女子の上位選手のゴールに間に合わないんです。
地下鉄を乗り継ぎ、ダッシュで僕がゴール地点に到着したときには、もう日本の清水裕子選手がゴールした直後でした。
で、ゴール地点で待ち構えていて分かったこと。競技選手でも、マラソンを完走した後は相当に苦しそうにしているということ。いや、当たり前のことかもしれないけど、スタート地点ではあんなにも軽やかにジョグしていた選手たちが、ゴールした直後はフラフラになりながら目を泳がせていたり、吐きそうになったりしているのを見て、
で、蛇足となりますが、このモーがゴールした直後に、コースの横から「モー」と叫んでいる何だか怪しげな男がいまして。何か見たことあるやつだなと思ったら、イギリスで相当に濃いブラック・ジョークを言うことで知られるコメディアンのジミー・カーがモーを出迎えに来ていました。
ちなみに今回はいわゆるメディア用の席を用意してもらって写真撮影に臨んだわけですが、そこではメディア担当者の人が「あと1分ほどで男子のトップがゴールします!」「モーが今、40キロ地点です!」みたいなことを大声で教えてくれます。で、主な競技選手がひと通りゴールしてしまうと、彼らメディア担当者はロンドン・マラソン名物の仮装ランナーの紹介に仕事をシフトするようで、「もっとも速いウェディング・ドレス着用者が今、ゴールします!(The fastest wedding dress!)とか、「最も速いトイレの格好した走者がゴールします!(The Fastest Toilet!)」っていう叫び声が辺りに響き渡るわけです。これが結構受けた(何を言っているか分からない方は、こちらのフェイスブックをご覧ください)。
とまあロンドン・マラソン見学を楽しんでいると、突如「オー・マイ・ガー!」という叫び声が聞こえてきました。その声が聞こえてきた方を振り向いてみると……
女性のランナーの方は男性ランナーからは指環を受け取り、めでたしめでたし。その後2人は何度も何度も口づけを繰り返していました(でも、お互い汗まみれだったからきっとしょっぱいだろうな)
完走して「Yes!」って叫んだり、もうぐちゃぐちゃに泣いちゃったりして喜びを爆発させるランナーたちだけでなく、その様子を観ている人までをもここまで楽しませてくれるロンドン・マラソンってやっぱすごいっす。当日の模様は、英国ニュースダイジェストのフェイスブックにもアップしているので、宜しければご覧ください。
それではごきげんよう。(籠)