ガウンをひるがえしフライパン片手に激走!ギルドホールのパンケーキ・レース
昨日2月28日(火)はパンケーキ・デーでした。
イースターと連動しているので毎年日にちは変わりますが、この日が来たら、たとえ寒風が吹きすさぼうとも「春が近いな…」と感じさせてくれる行事です。
(パンケーキ・デーの由来についてはこちらをどうぞ「パンケーキ・デーの5つの豆知識」)
午前中は青空も見えたので、シティのギルドホールでのパンケーキ・レースを観戦してきました。
こちらがレース会場のギルドホール。
(ギルドホールって?という方はこちらをどうぞ「シティ公認ガイドの寅七のコラム:シティを歩けば世界が見える 第72回」)
まずは、司会者から挨拶とルールの説明。
「えー、授賞式については非常にご心配の方もいらっしゃるかと思いますが、勝者の名前を封筒に入れたりはしませんので、どうぞご安心ください!」とアカデミー賞誤発表をジョークにしたり、「フライパンを他の目的に使用するのは固く禁じられています」など、格式高い英語でユーモアたっぷり、さすが歴史あるギルドホール!といったスピーチでした。
このパンケーキ・レースは職業組合(ギルド)チームに分かれて競います。組合は、時計職人(Clockmakers)、農家(Farmers)、家具職人(Furniture Makers)、レンガ積み職人(Tylers and Bricklayers)といった比較的聞き慣れたものから、家禽業者(Poulters)、手袋業者(Glovers)、タバコのブレンド業者(Tobacco Pipe Makers and Tobacco Blenders)、馬の装蹄師・馬医者(Farriers)など、興味深いものもたくさんです。
おそろいのエプロンに所属の組合名が書いてあります。
いよいよレースがスタート!
レースには、マスター部門、組合員部門、レディース部門、そして今年は音楽関連のチャリティに寄付をするということで、それに合わせた仮装をするノベルティ部門があります。
美しい紋章の刺繍が入ったり、ふさふさの毛皮がついたりした厳めしいガウンを日常的に見ることはない私からすると、あれもコスプレっぽいのに…と思わないでもないのですが、れっきとした正装なのでコスプレとは違います。
風が強かったせいか、大仰なガウンがとーーっても邪魔そうでした。
こちらは、タバコ・パイプ業者のチーム。真ん中のすごい存在感のパイプ・オルガンさんは、「音楽」と「パイプ」をあわせたもので、見事優勝しました。
レースの合間に、パンケーキをいただきました。1枚2ポンドでチャリティに寄付されます。レモンとオレンジと選べます。
大まじめにばかばかしいことを楽しくやるという遊び心、(おそらく)地位もお年もそれなりの方々が、少々はしゃぎ気味な様子が、かわいらしくもありました。
また1年待たなければいけませんが、もし機会があればぜひ観戦に行ってみてください。
London Guildhall
Gresham Street, London EC2V 7HH
http://www.guildhall.cityoflondon.gov.uk
おまけ:ウースター大聖堂の聖歌隊によるパンケーキ・レースもなかなか楽しそうです。
http://www.worcesternews.co.uk/news/15123406.Watch_GoPro_wearing_Dean_take_part_in_Worcester_Cathedral_pancake_race/
(眠)